里山わびすけについて
里山わびすけの概要・理念
大阪府河内長野市のニュータウン「美加の台」に隣接する里山フィールドを、専門家の指導のもとで自然の恵みと触れ合い、また多くの人の力で保全していくために開放しています。敷地内の森林、水辺、農園、山小屋などで行われる様々な部活動を通じて、誰もが暮らしの中に里山との接点を持てることを重視するとともに、個人の力での里山・森林の維持管理に限界を感じる山主の指標となるべく、多くの人に自然に親しむ心を育て、ひいては生物多様性の保全・向上へ繋げるべく活動しています。
活動を始めたきっかけ
思い出すのは、細身で大きな背中をした「働きもん」の祖父。苦労ばかりの人生やと言いながら毎日畑に向かう祖母。ちょっとこわかったニワトリの顔と、手のひらに乗せたあたたかい卵。木材置き場の下で犬が子どもを産み、はいつくばってのぞきこんだときに触れた、濡れた鼻先。風がきもちよくて、もみじがきれいで、ただ吹かれていた時間。いつもどこにでもいるヤモリ。真冬に焚火で温めた指先。祖父母や父母が地域の子どもたちを集めて川へ連れていってくれた夏の日。学校で嫌なことがあっても、そこにいるだけで安心できる場所。私にとって、生まれ育った里山わびすけは、そんな原風景そのものでした。
やがて自分が子育てを始めたとき、自然に子育てを手伝ってもらうこと、いろんな人に関わってもらうことの大切さを、改めて強く感じました。担い手不足が進む里山と、孤独や自己責任論が重くのしかかる現代の子育て。一見別の問題のようでいて、どちらも「人と自然・人と人のつながり」が失われていることが根っこにあると感じています。そのどちらにも、別の価値観をそっと持ち込みたくて、この活動を始めました。
里山わびすけ 副代表 穂積 亜由
大切にしていること
1.自然は「いいところどり」ができない存在であること
自然は私たちをはぐくむ土台であると同時に、ときに厳しさをもって向き合ってくる存在です。
人間の都合で「いいところどり」はできません。自然はコスパやタイパとは無縁で、思い通りにも効率的にも動いてくれません。けれど、その“あるがまま”に触れることで、私たちは自然に生かされていることを実感できます。
その実感こそが、本当の意味で自然と共に生きる土台になると考えています。
ここ数十年で、人と自然の距離は大きく離れてしまいました。この先、私たちは都市に集中した社会の中でしか生きられないのでしょうか。だからこそ、まずは自然の中に身を置き、「人間は自然なしでは生きられない」という当たり前を、体で感じることを大切にしています。
2.参加者も運営者も“対等な仲間”であること
わびすけでは、参加者と運営者が対等な立場で関わることを大切にしています。
ここはレジャー施設ではなく、自然や環境、生物多様性、地域づくりに関心を持つ仲間が集う場所です。多様な世代・背景の人が集まるからこそ、互いを尊重しながら過ごしていただきたいと考えています。
3.里山を未来へ引き継ぐこと
わびすけは、春夏秋冬の移ろいをそのまま感じられる、昔ながらの景色が残る場所です。
この景色を守り、未来へつないでいくためには、皆さんの協力が欠かせません。物言わぬ小さな生き物や自然を愛し、その癒しを大切に感じてくださる方々とともに、この場所を守り育てていきたいと願っています。
こんな方をお待ちしています
- 生活の中に自然や循環を取り入れたい方
- 子どもも大人も一緒に、五感を使って自然を味わいたい方
- 自然の“あるがまま”に向き合いたい方
- 世代を超えて、対等な仲間づくりをしたい方
- 里山を未来へ引き継ぐことに共感してくださる方
団体概要
| 名称 | 任意団体 里山わびすけ |
| 設立 | 2021年4月1日 |
| 所在地 | 〒586-0061 大阪府河内長野市岩瀬 |
| スタッフ構成 | 代表 :穂積 衛子 副代表 :穂積 亜由 スタッフ:8名(2025年12月現在) 計:10名 |
| 主な活動内容 | ①里山整備による生物多様性保全 ②木工体験ワークショップの実施 ③露地・レイズドベッド等による畑作体験 ④幼児・児童の野外体験活動 ⑤コンポストによる生ごみ資源化 ⑥俳句など自然を通じた文化芸術活動 ⑦他団体によるイベント活動の受け入れ |
| 助成金等の実績 | ・2024年度 ドコモ市民活動団体助成事業 ・2025年度 ドコモ市民活動団体助成事業 |
| 関連団体 | NPO法人 里山倶楽部 http://satoyamaclub.org/ イキヨ奥河内自然 https://www.ani-kawachinagano.com/ |
里山わびすけの歩み
| 〜1970年代 | 河内長野市岩瀬地区の山間にある棚田として稲作が行われる |
| 1980年代 | 美加の台ニュータウンの造成に伴い、同地区と隣接 |
| 1990〜2010年代 | 現在の農園エリアが水田から畑へ転換され、野菜作りが行われる |
| 2010年代後半 | 土地の相続に伴い、広大な敷地の維持管理が課題となる |
| 2020年 | 「里山をみんなが集まれる憩いの場所にしたい」との想いから、活動準備を始める |
| 2021年4月 | 任意団体「里山わびすけ」設立 |
| 2022年5月 | NPO法人 里山倶楽部主催の「里山キッズクラブ」を初めて受入れ |
| 2022年9月 | つつじ山荘の改築を完了 |
| 2022年10月 | スタッフによる運営、部活動形式による活動体制を確立 |
| 2023年6月 | 梅雨前線及び台風2号による線状降水帯の影響で豪雨が発生し、隣接する斜面2箇所で土砂崩れが発生する |
| 2023年6月〜 | 土砂崩れ被害への対応として、専門家の指導により生物多様性保全を目指した里山整備に着手 |
| 2024年10月 | 当地における生物多様性の実態を把握するため、専門家の指導による生物相調査を開始 |
| 2025年6月 | 生物多様性保全の意識醸成のため、「生物多様性フォーラムin河内長野」を開催(参加者77名) |

